重さ10分の1 シワなし、派手…「スーツ」高機能化どこまで(産経新聞)

 スーツといえば働く男の定番。明治時代に上流階級のフォーマルスタイルとして流入し、戦後、サラリーマンの“作業着”として定着した。最近は洗濯機で丸洗いできたり体感温度を調節したりと、高機能スーツが続々と登場。将来、サラリーマンのスーツ姿は−。(小川真由美)

  [フォト]上戸彩も洗濯でPRするウオッシュスーツって?

 ◆明治期に定着

 服飾史家の中野香織さんによると、スーツは明治4年、岩倉具視らが開国日本にふさわしい服装として洋装を奨励する「洋服大評定」以後、本格的に流入した。ただ、洋服の歴史で見ると、下に長ズボンをはくスーツは仏革命後の19世紀以後に定着したスタイル。それまでの400〜500年間は、男性は上にマント、下は半ズボンやタイツ姿で、“脚線美”を競っていたというから驚きだ。

 明治期は3つボタンで襟が小さめな英国スタイル。ただ、下着や靴、帽子をそろえる必要があるため、上流階級に限られた。広く国民にスーツが定着したのは戦後の高度成長期時代だ。

 そして現代。紳士服最大の衝撃は平成17年のクールビズだ。オンワード樫山マーケティング開発部の黒部和夫課長は「国が庶民の格好に言及したのは、明治時代の洋装化と戦中の国民服、そしてクールビズの3回。クールビズの影響で、環境に負荷をかけないスーツが一気に広まった」。

 具体的には、温水シャワーで汚れを洗い流す「シャワークリーンスーツ」(コナカ)や、着用時の体感温度を25℃に調節する「プレミアムサーモスタットスーツ」(AOKI)など。オンワード樫山は昨年末、土に埋めて約1年で金属部品以外がすべて分解される「生分解スーツ」を提案。「洋服の青山」を展開する青山商事は5月初旬、携帯型ジャケット「ポケッタブル&ウォッシャブルジャケット」を発売する。裏地のファスナー付きの袋に三つ折りにして収納でき、そのまま洗濯機で洗うことも可能だ。ウール100%だが、防シワ加工技術の向上でシワがつきにくくした。

 ◆軽くてカラフルに

 未来のスーツは−。

 まずは生地。東洋紡テクノウールの吉岡嘉彦マネジャーは、重さが現在の10分の1、ストレッチ性も遙かに高いスーツが定着すると予測する。「スーツでゴルフができる」(吉岡さん)。今のスーツの重さは50年前より約3割減った。50年後には、一般的な夏用スーツ(約700グラム)が今のワイシャツ(約70グラム)程度にまで軽くなる。

 シワも解消しそうだ。ウールの分子構造の研究が進むと、半永久的に生地にかなりの圧力をかけてもシワができないスーツが登場する。つまり、ハンガーがいらず、小さく畳んで収納できる。

 そして、デザイン。三陽商会紳士服事業部の阪本直也・部長補佐は「資本主義社会では、スーツはビジネススタイルにおける世界唯一の共通ルール。社会が激変しない限り、色や形は変わらない」と予想。一方で、羽田孜元首相がアピールした“省エネルック”の半袖スーツの可能性を指摘する。「地球温暖化が進み、米大統領が正式な環境政策として半袖スーツを提唱すれば認知されるかも」

 オンワード樫山の黒部さんはもう少し?現実的だ。

 「今の若い男性はカラフルな色が多いカジュアルな服装に慣れ、メンズ用化粧品など好みが女性化している。明るい色や柄に抵抗感がなく、同時に少子高齢化でアンチエイジング願望も強まる。将来は鮮やかなブルーとか花柄の派手なスーツを着たオジサンがいっぱいいるよ」

 総合すると、仕事帰りに派手なスーツ姿のサラリーマンがゴルフ場でクラブを振る?

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